KEIKO KOMA

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更新日 2010-01-09 | 作成日 2008-03-30


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姫よ
この地で生きる雅やかな春
池の水面は遠い未来をうつしていました。
愛する人の光をうつしていました。
永遠に輝く光が生きる道標。
春の風はやさしく、そして切ないのです。
この目に見えるところには、あなたはいないのです。
野の花は可憐です。いつも美しく咲く様に
何度励まされたことでしょう。
国を離れ、帰るところのない悲しみを誰が知ることでしょう。
大地はやさしく、常に共に在り支え続けてくれます。
いく度この春のやさしさに勇気づけられ、生きてきたことでしょう。
春は甘いときめきの香りがします。
姫にはじめてお会いしたのは、春の野山だったからです。
あの時も甘い香りがしました。何ともかぐわしいその香りの
行く方に歩いていくと、美しく輝く姫、あなたがおられたのです。
私の心に生きるようになったあなたの輝きが
永遠への道標となりました。
この雅やかな都の春
同じ魂を知る人は大勢います。
姫の輝きを永遠の道標とする人がつくりだした雅やかな春、
甘い香りを私は知っています。
言葉を交わすことがなくとも香りでわかります。気持ちひとつに
つながっていると感じ、生きてこれたのです。
いつも心に描くは、ふるさとの大地、風、美しい木々、山河
風は伝えてくれます。必ず時は来ると・・・。
今日も池の水面に広がる波紋は、私の心をうつしています。
生まれては消え、また生まれ、水面にうかぶ波は
繊細で美しく、私の心の奥に秘める悲しみ、愛をうつし出しているようです。
そうして、私の心の真中に生きる姫の輝きまでもうつし、甘い香りが漂います。
春の香りです。
いつかきっと会えます。
古の光景には、古人の魂の声が聞こえます。
古の都の礎に、我祖先の魂あり
木も大地も知っている 
大地が語る、歴史が語る
天はるか向こうで生きる生命は、古の光景をみ、
古の風、水の香りに吹かれる時、我内に真をみる。