木々の緑が豊かに輝き、生命エネルギーにあふれる5月の夜、
笑美ちゃんと話している時、私の心に輝いた光景があります。北上川の畔の光景です。晴美さんが亡くなった後、お母様を訪ねて北上に行きました。お家をおいとまする時、私は、晴美さんの生まれた所をふと尋ねたのです。道順を教えて頂きましたが、私には土地勘もなくよくわからぬまま、車を走らせました。教えて頂いた所と思われる地に車をとめ、歩きました。北上川の川面の光、柳ゆれる光景。私の内にある光景と重なり、私は、とてつもなく懐かしくなり、喜びが生まれました。私の内では、よく知っている光景なのです。私は「ここ」と瞬間声を上げていました。長男の克哲君に「ここよ、きっと。お母さんに電話して聞いてちょうだい」と一気に言っていました。お母様に確認すると、私が示した場所であることがわかりました。私は、大変不思議な気持ちになり、人間の縁を感じたのです。初めて来た場所なのに、昔から知っている様に懐かしさを覚え、涙まで込み上げてくる感覚に人間の計り知れない縁を感じるのです。私個人の事ではなく、人と人がつながりながら、偶然出会い、縁が生まれているように感じるのです。個人の出会いでありながら、たくさんの人がつながっている出会いであると感じます。
内面の世界では、遠い地に生きている人の事も感じ、ひとつにつながっているのですね。
今日も、私が新しいことが生まれ、表現する時、世界のどこかでその事を感じて生きている人がいるのですね。そして支えられ、支え合い生きている生命なのだと感じ、尊い生命ある今、今の瞬間瞬間を生きることの意味は、計り知れないものを感じます。
北上川の畔に立ち、柳ゆれる川面の光を見た時の言い様のないなつかしさは、ずっと前から魂はひとつにつながり、お会いしていたのだと感じたのです。
今、この瞬間も、つながっている魂であり生命です。